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本 社 愛知県刈谷市広小路6-18
東京設計室 東京都町田市能ヶ谷4-21-3

| 音楽ホールの場合(とくにオーケストラ演奏)は、演奏のダイナミックレンジが広く、小さい音がホールの隅々まで心地よく聴こえるようにするためには、室内の静けさが必要となります。そのため、高度な防音と設備騒音の対策が必要不可欠となります。また、ホールで発生する音が、他の施設、外部に影響しないような防音計画が必要です。 |
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防音設計の目標値 |
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| 部屋の防音性能は、D値という遮音性能の等級で評価されます。D値と人の聞こえ方(感じ方)の対応はおおよそ下記表のような関係になっています。隣室は使用条件によって必要な防音性能は変わりますが、外部・その他隣室はDr-75〜Dr-65が目標値となります。 |
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遮音等級D値 |
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図-1のようなJIS A 1419-1(2000)「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法ー第一部:遮断性能」に示される空気遮断性能を評価するための基準曲線の周波数特性と等級を用いて評価します。各周波数における測定値をプロットし、結んだ曲線に対して、等級曲線を全て上回る一番高い等級曲線をその等級と読みます。(各周波数最大2dB許容)図-1で示した例では、Dr-40となります。また、ここで読んだ遮音性能Dr値を表-1、2のような評価表(日本建築学会推奨基準)を用いて評価しています。 |
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●室内騒音 |
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| より良い音質の再生には、室内の静けさが必要となります。室内で生じる騒音源は、外部から侵入する騒音及び室内で生じる設備騒音です。室内騒音の設計目標は下記表に示すようにNC-15〜25程度です。また、外部騒音については建設予定地の環境騒音を事前調査し十分検討した上での設計が必要となります。 |
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防音・防振構造 |
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| 単一部材の遮音性能は、入射音の周波数と材料の面密度の対数に比例します。(質量則)つまり、材料の重量が増えると遮音性能があがります。しかし、質量則では、重量を2倍(同一材なら厚みを2倍)にしても6dBしか遮音量は増加しません。 この質量則以上の遮音量を得るには、部材間に空気層をとった二重壁を構成することにより可能となります。また、この部材間の振動伝達を抑えることによりさらに防音性能が向上します。したがって、音楽ホールのような高度な防音性能が必要な場合は、防振設計が必要不可欠となります。また、音は空気を伝播してくるもの(空気伝播音)と壁・床・天井などの物体内を伝播するもの(固体伝播音)があります。固体伝播音は、その物体が振動することで音が伝播するので壁などを厚くするだけでなく防振構造(浮遮音層)が必要となります。特に複合ビルに設置する場合は、床に伝播する振動に対して、防振構造が必要不可欠となります。苦情の発生している音楽ホールでは防振構造が無い、または十分でないことが非常に多いため注意が必要です。 |
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室内音響設計 |
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| 音楽ホールでは、防振、防音性能はもちろんのこと、演奏者が快適に演奏でき、客席で良好な音質で聴けるような、室内音響設計が重要です。 | |||||||||||||||||||||
音響障害の防止 |
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| 高音質で快適な音空間を実現するためには、響きの長さ(残響時間)を調整するだけではなく、音質や音色を調整すること、すなわち響きの質を設計することが必要です。とくに平行に対向する反射性の大きな面がある場合は、エコーやカラーレーションといった音響障害となりますので対策が必要となります。また、よりよい音響効果を得るためには、ステージから出た直接音に対して時間遅れの少ない初期反射音の合成したレベルが後部座席まで均一になるように有効な反射面の設計をすることが重要です。多目的ホールでは舞台上に可動反射板などを設けます。また、音に包まれた感じを増す効果がある側方からの反射音についての検討も必要です。さらに、ステージから遠い反射面からの遅れた反射音によるエコー障害(ロングパスエコー)に対する対策も必要です。 |
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| ほどよい響きは、音に豊かさや暖かみを与えますが、響きすぎると演奏の妨げになったり、本来の演奏の意図も損なってしまいます。また、極端に響きの少ない環境では、演奏に違和感を感じたり(音同士が馴染まないなど)つまらない音になってしまい最適な音響空間とはいえません。 ホールの最適な残響時間は演奏される音楽のジャンルや室容積によって異なります。クラッシクやアコースティクな音楽ではやや長め(ライブ)、ロックやポップスなどでは短めに(デッド)設定します。つまり用途によってホールの最適残響時間は変化するということです。 用途が多目的の場合は、可変残響装置、吸音パネルや反射板を設置することで使用用途に合わせて響きの量を調節することもできます。下記グラフに一般的な使用用途による最適残響時間を示しました。 |
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